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Livestock JAPAN

イギリス産牛肉が最高級の日本の和牛と肩を並べ、勝っていくためには

本記事では、牛肉についてイギリスが日本に学ぶべきこととして、今後は「量より質」にこだわることの重要性が説かれている。

牛肉について、「イギリスは日本に学ぶことが多々ある。」という。我々英国人は「伝統的なイギリスのローストビーフ」を誇りに抱いているものの、富裕層が求めるステーキは日本の和牛。
日本では開国以前の肉食禁止令の頃から、牛は農作業用の家畜として大切に育てられてきた。日本人は、過去から受け継いだものがいかに特別かを、そして消費者が何を求めているかを理解している。
イギリスでは牛肉の大衆化が進むことにより、その価値は下がり、特別さも薄れ、大量消費のための生産を行わねばならないのが現状だ。
しかし、求めるべきは質であり、量ではない。「神戸」というブランドは、フランスのアペラシオン・コントロールにも似た特別な存在だが、「神戸」にはなれなくとも「Wagyu」にはなれる。ブレグジット後の世界では、イギリス農業は品質にコミットしていかねばならない。特別なのは和牛だけではない。イギリスの素晴らしい品種も同様の扱いを受けるべきである。量より質。これがイギリスの牛肉の未来だ。

2017年2月16日

日本の和牛、肉のキャビア

本記事では、和牛の希少性に加え、質の高い霜降りを作る鍵となる育成方法が紹介されている。

希少なため評価の高い、「グランクリュ」として育てられる和牛。2012年からついに輸出が始まった和牛だが、飼育法や3世代にわたる血統の管理など非常に厳格な品質管理が行われており、神聖な牛として扱われている。
ストレスフリーな環境や気温への配慮の他、モーツァルトの音楽やマッサージを施される牛もいるなど、非常に手間をかけて世話がされている。こうしたこともあり、そのお味はというと、口の中でとろけながらもしっかりとした口当たりで、ナッツのような繊細な味わい。こういった飼育の手間こそとろけるような霜降りを作るうえでの鍵となるのだ。
「和牛の特性を理解するには、フランスの赤ワインを考えるとわかりやすい。」というのは現地希少肉専門店の責任者。彼の比喩を引用するなら、ワインでいうシャトーペトリュス(世界で最高値で取引されるワインのひとつ)と同等のものが牛肉では神戸の和牛ということになるだろう。

2016年11月2日

和牛が世界で最も高価な肉である理由

本記事では、日本の和牛が高価な理由として、その飼育環境や脂の質の高さに言及すると同時に、現在のイギリスでのWagyuの生産についても記載している。

グルメの世界において、和牛よりも贅沢なものはない。1キロ当たり500ポンドにも上るこの肉は、何が特別なのだろうか?
和牛は特別な飼料や生活様式など、豪華な環境で育てられ、飼育期間は通常よりも18ヶ月長い3年間にのぼる。和牛の飼育には手間もコストもかかるのだ。
また、和牛の証明ともいえる濃密な霜降りによって、口に運ぶと溶けていくような食感がもたらされるだけでなく、他の牛肉と比較して、和牛は一価不飽和脂肪酸(オレイン酸)の割合が非常に高いため、和牛には豊かで力強い風味が生まれるのだ。
イギリスでは2014年6月まで日本の牛肉の輸入が禁止されていたため、この間欧州Wagyuの生産が進んだ。日本産の和牛が最高級といわれている中、現在イギリス農家においても非常に水準高い高級肉の生産が進んできている。

2015年8月18日