Livestock JAPAN
本記事では、牛肉についてイギリスが日本に学ぶべきこととして、今後は「量より質」にこだわることの重要性が説かれている。
牛肉について、「イギリスは日本に学ぶことが多々ある。」という。我々英国人は「伝統的なイギリスのローストビーフ」を誇りに抱いているものの、富裕層が求めるステーキは日本の和牛。
日本では開国以前の肉食禁止令の頃から、牛は農作業用の家畜として大切に育てられてきた。日本人は、過去から受け継いだものがいかに特別かを、そして消費者が何を求めているかを理解している。
イギリスでは牛肉の大衆化が進むことにより、その価値は下がり、特別さも薄れ、大量消費のための生産を行わねばならないのが現状だ。
しかし、求めるべきは質であり、量ではない。「神戸」というブランドは、フランスのアペラシオン・コントロールにも似た特別な存在だが、「神戸」にはなれなくとも「Wagyu」にはなれる。ブレグジット後の世界では、イギリス農業は品質にコミットしていかねばならない。特別なのは和牛だけではない。イギリスの素晴らしい品種も同様の扱いを受けるべきである。量より質。これがイギリスの牛肉の未来だ。
2017年2月16日